ぼたえもん童話集 『ぽんぽん山』⑨

| コメント(0) | トラックバック(0)

しばらくして、二人は、ある大きな塔のように立っている

岩の前にまいりました。


「王さま、この中には、あらゆる世界の宝がかくしてあります。

いよいよそれをひらく時期がまいりました。そして、この

岩戸をひらくのは、三郎丸という子どもです」


年よりは、ニコニコほほえみながら、王さまをふりかえって、

こうもうしました。

と、やがて、年よりは、ドンドン急ぎ足でどこかへ行こうとしました。


「待ってください」


と王さまはそのあとを追いかけようとしたとき、足が急に

動かなくなってしまいました。


ますますあせっていたとき、ふと夢はさめました。

みると、身はやっぱり、ご神前にひれふしたままなのでした。


「さては、霊夢であったか」


と王さまはおさとりになりました。


さっそく、神さまにお礼を奏上して、お帰りになりました。


そして、この国に三郎丸という名前の少年があれば

呼び出せと、ご命令になりました。



トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.kameho.info/mt/mt-tb.cgi/136

コメントする

2010年8月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

アイテム

  • hati-to-roku.jpg
  • gosikino-tama.jpg
  • murabito.jpg
  • rokusuke.jpg
  • hatibee 5.jpg
  • hatibee 4.jpg
  • botaemon.JPG
  • hatibee 3.jpg
  • hatibee to 2.jpg
  • hatibeeto-rokusuke.jpg

このブログ記事について

このページは、出口眞人が2010年8月18日 14:20に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ぼたえもん童話集 『ぽんぽん山』⑧」です。

次のブログ記事は「ぼたえもん童話集 『ぽんぽん山』⑩」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。