ぼたえもん童話集 『八兵衛と六助』④

| コメント(0) | トラックバック(0)



これはさておき、欲深の六助どんは、最初のあいだは金があるにまかせて、なにごとも
調子よくいっていましたが、れいの「ああ、いやだ」「ひとをバカにしている」という口ぐせと、
村人の悪口とがしだいに凝って、いつのまにやら、ひとつの灰色の玉ができあがりました。

この玉が、ある晩、どこからともなく飛んできて、六助さんの寝床の上の天井のあたりを
ブラついていました。そして、スキがあったら、六助さんの寝床の中へもぐりこもう
もぐりこもうとしているのでした。六助さんはビックリして、
「やい、バケモノ、おれの身体へ近寄ってみろ。こなみじんに打ちくだいてやるぞ」
と、口では大きなことをぃっていましたが、腹の中はビクビクで夜もろくに眠ることが
できませんでした。



hatibee 5.jpg





あるとき、玉がいいました。
「でも六助さん、私は、どうしたものか、あなたが好きでたまらないのです。
それだのに、あなたが私をおきらいになるのでしたら、いたしかたありません。
私は息子さんと仲よしになります」

その日から、今までひとなみはずれて丈夫であった六助さんの一人息子は、
急にねついてしまって、ウンウンとうなりはじめました。


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.kameho.info/mt/mt-tb.cgi/172

コメントする

2012年6月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

アイテム

  • hati-to-roku.jpg
  • gosikino-tama.jpg
  • murabito.jpg
  • rokusuke.jpg
  • hatibee 5.jpg
  • hatibee 4.jpg
  • botaemon.JPG
  • hatibee 3.jpg
  • hatibee to 2.jpg
  • hatibeeto-rokusuke.jpg

このブログ記事について

このページは、出口眞人が2010年8月31日 09:54に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ぼたえもん童話集 『八兵衛と六助』③」です。

次のブログ記事は「ぼたえもん童話集 『八兵衛と六助』⑤」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。